ちょっと一息:海外駐在員コラム
アメリカ、ヨーロッパ、シンガポール、そして中国より現地での体験談や話題など様々な情報をお届けいたします。
中国編
- 第6話 「通知はいつも直前 来年夏の北京オリンピックはいかに。」
- 2007/10/5
- AT&T 中国駐在員 石原和恵
先月9月の中ごろこのような通知がありました。「中国共産党大会開催に伴い、9月30日より11月1日まで中国電信(CT)、中国網通(CNC)によるすべての回線開通・変更作業が中国政府により凍結されます。」
今回は中国全国の作業凍結ということで規模の大きさに驚いたのですが、またいつもの急な案内かと思いました。
この案内は、お見積りやロジカル変更、障害対応などにはまったく支障が無いのですが、新規回線の導入や、帯域の変更など、エンジニアが現場に訪問して作業が発生するようなものはこの期間ストップする、というものです。
この時期、10月1日(月)から7日(日)までの一週間、中華人民共和国建国を記念した国慶節で1週間中国全体がお休みになります。そして、国慶節明けの今年10月9日(月)から15日(月)まで共産党のいくつかの重要な会議が北京で開催されます。しかし、この会議開催の正式な発表は会議開催の約1ヶ月半前の8月28日に政府から発表されました。そして9月の中旬になり凍結の発表が行われたのです。通常ネットワークの導入には約3ヶ月の期間がかかります。以前から予定していながら、直前に凍結といわれてもどうも納得できません。これには国営企業の共産党員の出席、交通規制や、テロ防止、国営企業の一部の陣営は借り出さるなど、いくつかの要員が考えられます。しかし、政府の通知となるとどうしようもありません。
この直前になっての通告ですが、中国では珍しいことではありません。昨年2006年6月中旬に上海協力機構の首脳会議が行われました。この時期、上海の学校は臨時休校、会議場近くの駅は封鎖、道路も通行禁止、この地域の企業も休業となりました。しかしそのアナウンスは会議実施の3週間前、5月末にされたのです。私達のAT&T上海オフィスもこの影響を受けて、会議実施3日前になって、このときは自宅勤務ということになりました。この直前の通知は特に問題だと思っていないようです。というのもAT&T上海のオフィスも年に1、2回週末にリクリエーションが行われますが、2週間前ぐらいに発表になっていますが不満の声は特にありません。日本人の私としてはもっと早く言ってくれないかしらと思うのですが、逆に臨機応変が特長の中国人、無理なお願いにも対応してもらっている私としては責めるわけもできません。
来年2008年8月、国家の面子をかけた北京オリンピックが開催されます。このオリンピックに向けてどこも急ピッチで準備が進められています。今まだ正式な発表は無いものの、口コミで伝えられているのは、6月、7月、8月の3ヶ月もの間、ネットワークの回線開通・変更作業が凍結されるというものです。実際のところを確かめようと思っても、直前まで正式な案内は期待できません。ネットワークの敷設を予定されている企業にとって頭の痛い問題です。
来年の暦では2月8日が旧正月です。旧正月の1週間は国全体がお休みですが、前1週間、明けの2週間は作業員のリソース不足ということで作業は延期がちになり、この2月全体が影響を受けます。加えて5月1日は労働節で1週間お休みになります。労働節は休み明けの仕事の立ち上がりはすぐに始まります。
このような状態の中でも中国のビジネスの成長は進んでいきます。来年ネットワーク回線の新規導入・変更作業をご検討の方は、これらのことを考慮され今から余裕を持った計画をお立てになることをお勧めいたします。
石原和恵
