ちょっと一息:海外駐在員コラム
アメリカ、ヨーロッパ、シンガポール、そして中国より現地での体験談や話題など様々な情報をお届けいたします。
ヨーロッパ編
- 第2話 「欧州統合と日本」
- 2004/7/27
- AT&T 英国駐在員 八文字(ヤツモンジ)ヤスオ
英国の大手家電量販店Dixons(ディクソン)に足を踏み入れると、テレビ(ワイド、液晶、プラズマ)、デジカメ、DVD、ビデオカメラ、VCR、PC、プリンター、スキャナー、FAX・・・のほとんどは“日本ブランド”。
これは日本人として大変誇りに感じる光景です。また、車を運転中に前や隣に日本車を見つけると運転手になんとなく親近感を覚えるものです。欧州の街にはこのように物を通しての“日本”が溢れていることにすぐ気が付きますが、これは何も最近始まったことではありません。
約20年前の1985年、EC委員長に就任したフランスの元蔵相 ジャック・ドロールは、「欧州をアメリカ人や日本人のための博物館にしてはならない」、と語り欧州を国境のない単一市場に作り変える壮大なビジョンを打ち出しました。
「古い歴史と中世の古城を売り物にして、アメリカ人、日本人相手の観光産業だけに甘んじていては欧州の未来はない。アメリカや日本に対抗できる強い欧州を目指すべし」、がドロールの真意でした。
なだれ込む優秀な日本製品が欧州覚醒の触媒であったに違いありません。
日本は近代化の歴史の中で和魂洋才のスローガンのもと、欧州の国々から様々な技術を学んだ訳ですが、近年、優秀な日本製品が欧州の人々に好まれ、彼らの生活を豊かにすることに貢献してきたと同時に、彼らの目を覚まさせるだけの影響力があったとすれば、“才”を学んだ欧州へある程度のお返しが出来たものと言えそうです。
2002年1月から実施されたEURO通貨統合の結果、例えば欧州各国への出張も大変便利になりました。両替の手間が省けるし、財布も一つで済むし、各国の値段比較が極めて簡単になったことも助かります。
残念ながら今住んでいる英国はまだEURO通貨統合には参加しておらず、不便を余儀なくされています。
英国の世論調査によれば、国民の半数以上はEURO加盟に反対だそうで、その理由は、「現状でも経済成長率はEU内No1。女王様のお顔の印刷された今のお札に愛着があって捨てがたい。
今のポンドからEURO通貨に移行する積極的な理由は見えない」、との欧州大陸側(特にフランス、ドイツですね)と適当な距離を保つ典型的な英国流がまだ幅を利かせています。
さて今回のテーマ「完全無欠な欧州人とは?」ですが、Perfect European should be cooking like a Brit. BritはBritishのことです。
「イギリスに美味いものなし」、とは欧州でも有名なお話。
「美味いものなど食したことのないイギリス人に料理なんかできる訳がない。どうせまずいものしか作れないだろう」、との揶揄です。ついでに食事の挨拶のジョーク。フランスでは「ボナ ぺティ」。オランダでは「エイト スマークラック」。日本では「いただきます」。さてイギリスでは??
NEVER MIND!
「不味くても、粗末でも、気にしない! 」ということ
そんな英国製のジョーク絵はがきをロンドンのお土産屋で買うことが出来ます。次回はこの地で目にして、経験して、日本人の私には新鮮に映った事柄についてご報告致します。
