ちょっと一息:海外駐在員コラム

アメリカ、ヨーロッパ、シンガポール、そして中国より現地での体験談や話題など様々な情報をお届けいたします。

コラム一覧へ

ヨーロッパ編

第8話 「欧州の『壁』 − 工事日直前まで開示されない回線導入日」
2006/1/13
AT&T 英国駐在員 八文字(ヤツモンジ)ヤスオ

明けましておめでとうございます。皆様にとりまして2006年が素晴らしい年となりますよう心からお祈り致します。欧州各地には寒波をもたらす冬将軍が襲来中ですが、2月にはイタリア冬季オリンピック、6、7月にはドイツでのサッカー・ワールドカップという2大スポーツイべントが控えており2006年の欧州は大いに熱くなること必死です。

前回号では「現地人の働き振り」を取り上げましたが、今回号では欧州PTT(回線業者)の「回線導入工事日の事前連絡」に関して取り上げてみました。各国PTTは当然の事ながら回線導入の標準納期は公表しておりますが、「オーダー時の納期回答は標準納期を提示するのみ」、「オーダー後の個々の回線に関する導入予定日の連絡は工事日直前まで開示しない」、が一般的となっています。また一旦連絡された工事予定日が突然変更されることもあります。このような点が日本での回線業者の提示方法との大きな違いで、回線導入日を手始めに全体の導入スケジュールを早めに確定することが当然と考えるユーザーにとっては頭の痛い課題点です。工事予定日が当日になって突然延期されたケースも過去にありました。最近の大きな変化として幾つかの国では複数のPTT業者による競争原理が働き出しており、料金低廉化という点ではユーザーにとっては有り難い傾向にありますが、残念ながら「回線オーダー時の工事日のコミット」と言う観点ではまだまだ“日本的期待”を満足させる状況には無いのが実情です。

ジャストインタイムに象徴される「適時性」が社会の隅々に行き渡っている日本に比べると、欧州人の時間に関する鷹揚さには驚かされます。定刻運転が当たり前の日本での列車運行、遅れや運休が日常化している英国。忍耐は美徳と言われているこの国の人々は列車が遅れても運休されても駅員に食って掛かる乗客は見かけたことはありません。昨年の夏べルギー出張時に乗車中の列車に車両故障が発生して英国/フランス間の海底トンネル内に2時間程足止めを余儀なくされましたが、乗客は騒ぎ出すことも無くただじっと待っておりましたし、翌日のテレビ・新聞でもこの件に関する報道は皆無。この程度の故障ではマスコミも大騒ぎしないようです。食文化に目を向けても、昼食として「温かなホカホカ弁当」が重宝がられる日本と「冷めたサンドイッチ」が主流の英国では適時性を満足させるための時間管理への取り組みは雲泥の差。こんな状況からも欧州でのPTT業者が回線工事日を早い時点でコミットする、そんな日の到来はそう簡単ではないと想像できます。弊社と致しましては各国PTTとの長年の取引実績を背景に納期短縮のためのエスカレーションを適宜実施致しておりますが、カットオーバー予定日が迫るなか回線工事日がなかなか開示されないことによるイライラの防止策は「余裕を持った早めの回線発注」であることに落ち着きます。

前回の英国流なぞなぞ。「最初にcrawl(這い這い)、次にwalk(歩く)、その後speak(話す)のは赤ちゃん。ではその逆をたどるものはなんでしょう?」
答えは「飲み屋さんで飲んでいる貴方自身」です。ホットな話題で盛り上がり、ハシゴをして、最後は酔いつぶれる?!  酒飲みは 古今東西 みな同じ。

さて今回の英国流ジョークは大学の街オックスフォードで求めた絵葉書から。
The more I study The more I know
The more I know The more I forget
The more I forget The less I know
So why study?

学ぶことに意味が無いとは何か変ですね。でも何処が?

Back to page Top