ちょっと一息: 海外駐在員コラム

アメリカ、ヨーロッパ、シンガポール、そして中国より現地での体験談や話題など様々な情報をお届けいたします。

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シンガポール編

第3話 「 サザンクロス(南十字星)の独り言−今ベトナムがホット−」
2006/3/3
AT&T シンガポール駐在員 蛭間

シンガポールの名前はマレー語のシンガ(ライオン)プーラ(島)から来ています。

その昔、マレーの王子がこの島のそばを船で通った時に見た猛獣をライオンと思ったところから、その名前がついたといわれていますが、実際に見たものはトラだったのではないかと言われています。有名なマーライオンはそのシンガ(ライオン)のイメージから作られた伝説の生き物だそうです。

皆さん、こんにちは、シンガポールの蛭間です。これからシンガポールや東南アジアの話題を「サザンクロス(南十字星)の独り言」として折りを見てご紹介していきたいと思います。

今年のASEANはベトナムが注目です。特に首都ハノイは中国のバックアップサイトとして投資する動きが鮮明に出てきているようです。理由は中国一辺倒の日本の投資がチャイナプラスワン戦略として他のアジア国に投資先を模索する動きに変化してきています。ベトナムは日越共同イニシアチブによって日本政府とべトナム政府との協力関係が強化され日本のベトナムへの関心が高まったこと。また、中国の広州からハノイは1400kmと、ハノイ、ホーチミン間1800kmより近い距離に位置していて陸路開発が計画されていること。また、東西回廊と呼ばれるハノイ、タイのバンコックを結ぶ陸路も開発されることによって、今まで海路に頼っていた輸送が大幅に短縮される見通しとなったこと。特に中国に近いと言う利点はハノイに工場を置いた場合に中国からの部品調達がしやすいと言う利点になっています。そしてなにより、労働力が得やすいことが大きなメリットとなっているようです。日本の投資額も件数こそホーチミン市に及ばないもの、1件当たりの投資金額そして、追加投資金額ではホーチミン市を凌駕しています。こうした追い風を背景にベトナムは今毎月のように日本からの視察団を向かえ非常にホットなスポットとして注目されているのです。今年のAPEC開催地はベトナムです。今年はそれに向けた会合も目白押しです。当社もこうした動きに対応するため本年度はベトナムのお客様がより快適に当社のサービスをご利用いただけるように多額の投資を計画しております。

私も最近ハノイを訪問しました。こうした経済的なトレンドはもちろん大切ですが、ベトナムは他のアジアの国と比べ日本人にとってなんとなく馴染みやすい雰囲気を湛える文化があるような気がします。それは、どこに?と聞かれると明確に回答しずらいのですが、ひとつは宗教観が非常に日本人に近いものを感じます。ベトナムは近隣の国々のように明確な国家宗教を持っていません。一番多いのは仏教ですが、これも大乗仏教で日本と同じ非常におおらかで、緩やかな信仰です。親や先祖を敬う儒教的な文化も日本的だと思います。ベトナムの方に聞いたのですが、数年前にベトナムの北部で雪を観測したそうです。そのニュースを聞いて、多くの国民が雪見のために北に行く列車に列を成したそうです。あいにく着いたときには既に雪は解けてなくなっていたそうですが、それでも多くの人がお弁当を食べながら楽しんだと言うお話でした。なんとなく素朴な良い話だなあ、なにか日本人にもそんな物見遊山の文化があるよなあ、と話を聞いて感じました。そうした精神文化の似ている部分が親しみを感じる一因ではないのだろうかと独り言をつぶやいてみた次第です。

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