最新動向レポート
第65回 SNSで知り合った人と「実際に会ったことがある人」は4人に1人〜最新の調査から〜
- インターワイヤード
- 代表取締役社長
- 斉藤 義弘 氏
- http://www.dims.ne.jp/
インターネットリサーチの「DIMSDRIVE」を運営するインターワイヤードが、このほどSNSに関するユニークな調査結果を発表した。それによると、SNSを通じて「より密接な人間関係」を構築したいと考えている利用者の姿が浮き彫りになったようだ。今後、SNSはどのような形で発展を続けていくのだろうか。
(2007/4/3)
−− このほどソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に関する総合的なアンケート調査を実施されましたね。SNSはすでに多くの人に利用されています。なぜ、この時期に調査を行ったのでしょうか。
斉藤弊社が運営するインターネットリサーチ「DIMSDRIVE」のモニターを対象に半年に1度の割合でインターネットに関するトピックスなどを調査しています。その中で、2006年に入ってから、SNSに関すトピックスが急に多くなってきたのです。「SNSは、もう完全に社会に浸透し、定着したな」と感じ、この時期に調査をしました。インターネットの世界は、次々に新しいサービスが生まれますから、トピックスの入れ替わりが激しい。2005年にはブログに関するトピックスが多かったのに、2006年になるとほとんど話題に上らなかった・・・。つまり、今、この時期こそ、まさにSNSに関する調査をするチャンスでもあると判断したのです。そこで、「DIMSDRIVE」のモニターに対し、オンラインアンケートを実施しました。期間は2007年の1月24日から2月1日までで、全国の10代から60代以上の男女4489人から回答をいただきました。男女の内訳は男性が1997人で女性が2492人と、女性の方が多かったですね。
−− 今回の調査で特徴的だったことは何であるとお考えでしょうか。
斉藤まず、驚いたのは使っているSNSを尋ねたところ「mixi」が90.3%と圧倒的に多かったことです。次に「GREE」が8.6%、「Yahoo!Days」が8.4%ですから、「mixi」の「1人勝ち」の状態です。一方、SNSの認知度について約半数にあたる47.7%が「知っている」と回答し、その中の約60%が「現在、登録している」ということでした。「まったく知らない人」も15%程度いました。mixiの利用者が圧倒的であること、その一方でSNSの認知度が半数ということは、「ソーシャルネットワーキングサービス」や「SNS」という言葉にはピンとこなくても「mixiなら知っている」という人が多いのかもしれません。つまり、SNSの仕組みや機能についてまではあまり深くは認知されていないということなのでしょう。
また、利用頻度では「毎日のように利用している」が42.6%でトップでした。どんな使い方をしているのかについては「人の日記を読む」が84.7%、「日記を書く」が73.8%、「自分のプロフィールを書く」が72.0%などの回答が多かったのが特徴的です。
−− 日記に関することが多いのは、やはり、SNSを通じて自己を表現し、他人と何かしらのコミュニケーションをとりたいということなのでしょうか。
斉藤SNSを通じた「人とのつながり」を求めているようですね。SNSは、完全にオープンな環境ではなく、原則的には参加者の紹介がなくては参加できません。その意味で「身元が確か」な人の集まりでもあるのです。その安心感のある空間でコミュニティを作り、人との新しいつながりを作っていきたい・・・。そんなことを求めているように感じます。ですから、「ニュース」や何かしらの商品の「レビュー」などはあまり利用されてはいません。そのことからも新しい情報が欲しいのではなく「人とのつながり」に多くの人の関心があるようです。
SNSの良いところとしても「日記などから友人の近況がわかる」が66.2%で最も多かったのです。その他にも「友人が増える」42.5%などが多かったです。日記やプロフィールを書くということは、そのことによって相手から何かしらの反応があることを期待しているのだと思います。ニュースやレビューなどは、他人からの反応を期待するというよりも1人で完結できる機能だと思います。SNSに参加して、「他人とのコミュニケーション」がとれることが魅力なのです。
−− ところで、今回の調査では「SNSで知り合った人と実際に会ったことがある」という人も多かったようですね。
斉藤はい。SNSを通して知り合った人と「実際に会ったことがある」と答えたユーザーは23.4%でした。約4人に1人は「会ったことがある」のです。特徴的だったことは、これが年代に関係ないということ。年代別では、60代以上が31.8%で最も多く、次に40代の26.0%、10代の25.0%となっています。20代でも30代でも、多くの世代で20%を超えているのです。しかも60代では30%以上です。どの世代でも、SNSで知り合って、実際に会って・・・。人と人とのつながりを広げていきたいというのがSNSに参加する目的の1つなのですね。あと、実際に会う人が多い理由の1つとして、SNSが紹介制であることも大きいと思います。やはり安心感があるのでしょう。
−− SNSは社会に浸透し、定着しつつある、いや、すでに定着したインターネットサービスであると思います。これから先は、どのように発展していくのでしょうか。お考えを聞かせてください。
斉藤今回の調査では、「今までにSNSに会員登録をした経験が無い人」を対象に今後のSNSの利用の意向を調査したところ、「登録したくない」と答えた人が46.4%と約半数を占めたのです。一方で、「登録したい」という人は13.9%にとどまりました。SNSは、確かに多くの人に利用されてはいますが、将来的にもずっと拡大し続けていくかというと、決してそうではないのかもしれません。インターネットでのコミュニケーションが苦手な人、不安な人、違和感を感じる人はやはりいるのです。そう考えるとSNSはこれからは拡大というよりも、その機能の充実が求められると考えています。今、SNSを利用している人たち、これからも使い続ける人たち、そして新たに利用しようという人たちを含めて、コミュニケーションが今まで以上により濃密ものになっていくような気がしています。インターネットでのコミュニケーションの技術もさらに進化し、そんな技術進歩も踏まえて、SNSを使う人たちはより密接な人間関係を築き、その一方で、依然として参加しない人たちはそのまま残る・・・。そんなイメージではないでしょうか。
