最新動向レポート

第76回 企業内Web2.0を実現するプラットフォーム

  • 住友商事株式会社  ITソリューション事業部 部長代理
  • 佐藤 誠之 氏

  • 住友商事株式会社  ITソリューション事業部 主任
  • 田邊 修一 氏

  • 住友商事株式会社  ITソリューション事業部
  • 野 真理子 氏

  • http://www.zimbra.com/jp/

Webをベースにした社内システムは、いまや多くの企業が導入している。さらに一歩進んだものとして注目を集めているのが企業内SaaSだ。企業にとって重要な資産である「情報」を外部に預けることなく、業務フローの効率化をはかることができる。そんな企業内SaaSの一つとして注目を集めているのが、Ajaxを利用したWebコラボレーションツールである「Zimbra」。日本での事業展開を行っている住友商事株式会社に、話を伺った。

(20084/14)

−− まず最初に、Zimbraの特徴といえる部分を教えて下さい。

住友商事株式会社
ITソリューション事業部
部長代理
佐藤 誠之 氏

佐藤Zimbraは、Webメールとスケジューラをベースにした、オープンソースのWebコラボレーションツールです。企業内で利用する各種アプリケーションを統合(Mash-Up)し、業務効率を高めることが可能です。Zimbraは、「Zimlet」と呼ぶMash-Up機能を無償公開しており、多様なアプリケーションとの連動が可能となっているところに大きな特徴があります。ZCS(Zimbra Collaboration Suite)を中心に、検索、コミュニティ、e-コマース、ファイナンスなど、幅広いアプリケーションを統合して利用できるわけです。社内SaaSを実現したい企業に最適な、企業内Web2.0用プラットフォームと言えるでしょう。

住友商事株式会社
ITソリューション事業部
野 真理子 氏

実際にどのような形でZimbraを利用するかは、Webサイト上のデモでご覧頂けるようになっています。基本的な操作は、Webメールの画面で行います。送受信したメールなどは、ZimletのMash-Up機能によって各種のアプリケーションと関連づけられます。たとえば、メール内に日付を示す語句(来週の金曜日、など)があれば、マウスオーバするだけでスケジューラ内のデータを表示します。また、添付ファイルの内容までチェックする高機能検索機能や、タグによる仕分けなどの機能も用意しています。別のブラウザ・タブを開くといった二重操作が不要で、業務効率や生産性を高めることができるわけです。

−− SaaSを実現するWebベースのツールとしては、Googleの「Gmail」など、いくつかのものが登場しています。Zimbraはこうしたサービスとどういった点が違うのでしょうか。

佐藤他サービスとZimbraとの違いは、一言で言えば“開発思想”です。たとえばGmailは、連動広告を収益モデルとした「検索ポータル」の中の一コンシューマ向けサービスとして位置づけられています。これに対して、Zimbraは最初から企業用途を目的とした「Mash-Upポータル」としての設計を行っています。また、Zimbraは各種データの運用管理は企業側・SaaS事業者側で行うことが可能です。Gmailのように外部に対して自社の情報を預けるリスクを低減できるわけです。

住友商事株式会社
ITソリューション事業部
主任
田邊 修一 氏

田邊 個人情報保護法やJ-SOX法などの施行によって、どの企業も情報漏洩に対するセキュリティの担保や内部統制に気を遣っています。顧客データなどの大切な情報は、やはり企業内、もしくは信頼出来るパートナーを通じてきちんと管理したいというニーズが高まっているのは事実です。Zimbraは、こうしたデータをすべて企業側主導で管理できるところが大きなメリットとなっているのです。

佐藤さらにZimbraのAPIは、社内外問わず多様なシステムとの連携を実現しています。既存の企業内システムとの連携も容易なので、すでにあるシステム資産を活かしながら導入が可能です。この他にも、カスタマイズ性、運用管理コスト、スケーラビリティなど、数多くの点で競合サービスに対する優位性を持っています。

−− Zimbraは、どのような企業の導入に適しているのでしょうか。実際には、どんな企業/組織が導入していますか。今後の展開も含めて、教えて下さい。

佐藤Zimbraが開発された米国では、すでに1,000社を超える企業が導入しています。中小企業から大企業まで、導入した企業/組織のバリエーションは多いですね。一般の企業だけでなく、通信キャリアや教育機関での導入もあります。たとえばスタンフォード大学では、学生向けのサービス向上の一環としてZimbraの採用を決定しました。

田邊国内でも、すでにいくつかの企業/組織が導入し、運用を行っています。大日本印刷様や関東学院大学様などです。先ほど紹介したZimbraのメリット(生産性向上、セキュリティ性、Mash-Up機能の柔軟性)が、高く評価された結果と言えるでしょう。

佐藤日本での事業展開は、2007年の2月にスタートしました。企業/組織に対して提供するだけでなく、ISP/xSP/SaaS事業者向けにライセンス販売を行っています。中小企業向けには弊社とサイボウズ社で共同経営中のフィードパス社がSaaS事業者としてZimbraでのサービス (*)を提供中です。今後も、Web2.0コラボレーションツールとしてのZimbraは進化を続けていきます。社内のSaaS化を検討している企業は多いはずです。そうした企業や組織に向けて、アピールを続けていきたいと考えています。

http://zebra.feedpath.co.jp/

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