ネットワーク・セキュリティー講座
第1回 「コンピュータウイルス」
コンピュータウイルスって何だろう?
インターネットを楽しんでいたら、突然にパソコンの動きがおかしくなった・・・。コンピュータウイルスの仕業かもしれません。コンピュータウイルスとは、コンピュータの正常な動作を妨げる「不正なプログラム」です。おもに電子メールの添付ファイルやインターネット、CD-ROMやUSBメモリ、フロッピーディスクなどのリムーバブルメディアを通じて、コンピュータからコンピュータへと感染し、増殖していきます。感染し増殖し被害を次々に拡大していく様子が、まさにインフルエンザなどのウイルスに似ていることから「コンピュータウイルス」と呼ばれているのです。
世界初のコンピュータウイルスは、1986年にパキスタンで生まれたとされています。コンピュータのプログラム作りが趣味の青年が、自分が作ったソフトが多くの人に勝手にコピーされていることに憤慨して、なんとかその対策を考えました。そして思いついたのが、そのソフトの中に「コピーするとパソコンがおかしな動きをするプログラムを忍び込ませる」というものだったのです。そのプログラムが組み込まれたことで、そのソフトを知らずにコピーするとパソコンに不具合が生じます。そして「パソコンを直したければ、ここに連絡してください」というように、メッセージと電話番号が表示されるようにしたのです。これが人類史上最初のコンピュータウイルスとされています。
ウイルスの種類にはどんなものがあるの?
その後20年の間に次々に新種ウイルスが生まれています。あるセキュリティー関連会社によれば、1年間に同社が検知する新種ウイルスは約8000種類にもなり、1日20〜30種類もの新種ウイルスが発生しているとされています。これは大変な数ですね。
さて、コンピュータウイルスは、大別すると以下のように5種類に分けられます。
- インターネットに接続しているパソコンに次々に侵入していく「ワーム」
- 「.exe」などの拡張子を持つプログラムファイルに感染する「ファイル感染型」
- マイクロソフトのWordやExcelなどのマクロ機能を悪用する「マクロウイルス」
- 「このプログラムはとても役立ちますよ」などと有益なプログラムと偽って、利用者が実行するとパソコンの中にあるデータを次々に破壊していく「トロイの木馬型」
- 上記のウイルスの「複合型」
最近では、2003年8月以降に登場したMS BlasterやSasserのように、Windowsのセキュリティーホールを狙って、インターネットに接続しているだけで感染してしまうワームが大流行しました。
ウイルス感染を防ぐ自衛策とは
コンピュータウイルスの被害は様々です。パソコンの画面におかしなメッセージや絵柄が表示されるといった「いたずら」程度の被害から、パソコンが突然シャットダウンしてしまう、ハードディスク上のファイルが破壊されてしまうなど悪質なものもあります。また、電子メールソフトに残されている送信先アドレスに「勝手にウイルスメールを送りつけてしまう」など、友人や知人にも迷惑をかけてしまう場合もあります。
さて、コンピュータウイルスの被害にあわないためには、インターネット利用者、パソコン利用者の1人ひとりがきちんとした自衛策を取ることが何よりも大切です。以下におもな自衛策を記しておきましょう。
- ウイルスの大半は今でも電子メールで送りつけられてきます。そこで、ウイルス感染を防ぐためには、電子メールの送信者が「見知らぬ人」、件名が「Hi!」や「Hello!」などの「英文」、件名が「文字化け」している、「本文がない」などの電子メールは、ウイルスメールの危険性がとても高いです。読まずにすぐに削除しましょう。
- 添付ファイルの拡張子が「.exe」「.bat」、「.pif」、「.scr」などのファイルは絶対に開かないようにしましょう。とりわけ「このプログラムをインストールすると○○間無料で視聴できます」などというおトクな文句がしるされている添付ファイルには要注意。実行するとウイルスに感染してしまう危険性があります。
- 最近では、Windowsのセキュリティーホールを狙うワーム=ネットワーク型ウイルスが大流行しています。Windows Updateをこまめに実行し、セキュリティーホール対策をとっておくことが大切です。
- ウイルス対策ソフトを導入し、常に最新のウイルス定義ファイルに更新しておきましょう。
なお、もし「ウイルスに感染したかも」と思ったら、ウイルス対策ソフトメーカーのオンラインウイルスチェックサービスを利用しましょう。ウイルス感染の有無の確認、ウイルスの発見と駆除ができます。
